ひとりよそ者

どこにいても、自分はよそ者でいたいという気持ちがある。

部活は中高共に途中退部した。打ち解けてきて、部活全体の雰囲気がアットホームな感じになってくると、伴って居心地の悪さが湧き上がってくる。友人にはこの上なく恵まれているので、私が部室にいくと、きちんと好意のある笑顔で出迎えてくれる人たちばかりだった。私も比較的おしゃべりな方なので、人に囲まれたり人を囲ったりしていた。そういうのは楽しい。楽しいけど、長くは続けられなかった。

高校二年生でこっそり部活をやめたとき、友人たちは私が決めたことだからと無理に反対せず、退部したあともそれまで通りに接してくれた。嬉しかったけれど、それがまたひとりでいたい気持ちを増した。

高校三年生の頃は、持病の影響でほとんど学校に行けなかったので、たまに登校してもクラスで話す相手はほぼいなかった。弁当を食べる相手もおらず、授業の内容にもついていけないので、それはそれでかなり気まずかったけど、ひとりでいること自体はむしろ心地よかった。

食事したり遊んだりする相手は、基本的に一体一でないと居心地が悪くなる。気の置けない人たちのグループでつるむのはとても楽しいのに、最終的には部活と同じように、こそこそ抜けてしまうのだった。私が抜けることで変に派閥なんかができてしまうのも嫌なので、誰も巻き込まないようにこそこそ疎遠になり、最初からいなかったかのようになるのがお決まりだ。そんな風に人間関係に向き合ってると、周りに残るのは「uonuとはグループより一体一で話したい」と思ってくれている女友達と、数年以上付き合う相手くらいだ。

 

こういうの、自分でもどうしてなのか分からない。

意見や感情に共感されたりするのは嫌ではない。ただ、自分と同じ土俵に誰かを巻き込んでしまった、そういう気分になるのが嫌なのかもしれない。自分の人生に入り込まれるのと、他人の人生に入り込むのに慣れてないような気はする。よくわからない。

わからないけど、たぶん私は一生こんなやり方で居場所を模索し続けるんだろうなという気がしている。結婚は、また居心地が悪くなりそうだからしないだろうし、老婆になったときにさみしい思いをするかもしれない。それでもいいかな。